2026年秋、ハワイのコンドミニアムは買い時?|売出7.8%増・成約待ち28.6%減の読み方

2026年9月のオアフ島コンドミニアム市場は、売出物件が前年同月比7.8%増えました。一方で成約待ちは28.6%減り、成約価格の中央値は52万3,000ドルと2.8%上がっています。日本在住の方がこの数字をどう読めばよいかを、わかりやすく整理します。

この記事のポイント

  • 2026年9月のオアフ島コンドミニアムは、売出2,509件(前年同月比7.8%増)、成約待ち292件(同28.6%減)です
  • 成約価格の中央値は52万3,000ドル(同2.8%上昇)で、全体が値下がりしたわけではありません
  • 在庫月数は150万〜200万ドル帯で12.0か月(前年8.3か月)、200万ドル以上で13.4か月です
  • 価格のほかに、為替・管理費・修繕計画・固定資産税・保険・賃貸の可否を確認してください
  • 2020年度税制改正により、個人は国外中古不動産の簡便法償却損失を国内所得と損益通算できません

ハワイコンドミニアム買い時かどうかは、市場全体の数字だけでは決まりません。2026年9月のオアフ島では、売出物件が増えています。一方で、成約価格の中央値は上がっています。向きの違う数字が同時に出ている局面です。

この記事では、Honolulu Board of REALTORS®が公表した2026年9月の統計をもとに、日本にお住まいのまま購入を検討される方が「何を見て判断すればよいか」を整理します。将来の価格・賃料・利回りの予測や保証は行いません。

この記事のポイント

  • 売出物件は2,509件(前年同月比7.8%増)。成約待ちは292件(同28.6%減)です。
  • 成約価格の中央値は52万3,000ドル(同2.8%上昇)。「すべての物件が安くなった」わけではありません。
  • 在庫月数は150万〜200万ドルで12.0か月(前年8.3か月)、200万ドル以上で13.4か月です。
  • 日本から買う場合は、為替、管理費・修繕積立金、修繕計画、固定資産税、保険、賃貸の可否を確認してください。
  • 2020年度税制改正により、2021年分以後、個人は国外中古不動産の簡便法による償却損失を国内の他の所得と損益通算できません。
ワードビレッジのAnahaから望むホノルルの街並みと太平洋。ハワイコンドミニアム買い時を検討する再販市場のイメージ
ワードビレッジのAnahaから望むホノルル都市部と太平洋

2026年9月のオアフ島コンドミニアム市場を数字で見る

出典はHonolulu Board of REALTORS®「Monthly Stats Report – September 2026」です。対象はオアフ島全体の住宅再販市場です。新築分譲や当社の開発案件は含みません。

指標 2026年9月 前年同月比
売出物件数(コンドミニアム) 2,509件 +7.8%
成約待ち物件数(Pending) 292件 ▲28.6%
成約価格中央値 52万3,000ドル +2.8%
出典:Honolulu Board of REALTORS®「Monthly Stats Report – September 2026」(オアフ島全体の住宅再販市場)

読み方はシンプルです。比較できる物件は増え、実際に契約まで進む買主は減っています。 これが2026年9月時点の姿です。

ハワイコンドミニアム買い時を考えるうえでは、この売出件数と成約待ち件数という向きの違う2つの数字を、同時に見ることが出発点になります。どちらか一方だけを取り出すと、市場の姿を読み違えます。

これらの数値は公表時点のものです。月次統計は変動しますので、ご検討の際は必ず最新月の数値をご確認ください。

「選択肢が増えた」と「安くなった」は別の話です

売出物件が増えると、値下がりが始まったと考えたくなります。しかし成約価格の中央値は2.8%上がっています。市場全体が値下がりしたという見方は、数字と合いません。

中央値は、その月に売れた物件の内訳で動く数字です。高い価格帯の成約が増えれば、中央値も上がります。個々の物件が値下げしていても、中央値が上がることはあり得ます。

ですから、判断の材料は市場全体の統計ではありません。エリア、建物、管理費、修繕計画、売出期間、同じ建物の過去の成約事例を、一つずつ見ることです。統計は「どのくらい比較しやすい環境か」を示すだけで、特定の一戸が割安かどうかは教えてくれません。

高価格帯(150万ドル以上)で起きていること

在庫月数とは、いま出ている売出物件が売れきるまでに必要な期間を示す数字です。数字が大きいほど、買主には選択肢が多く、売主には時間がかかりやすい状態です。

価格帯 2026年9月の在庫月数 前年
150万〜200万ドル 12.0か月 8.3か月
200万ドル以上 13.4か月 ―
出典:Honolulu Board of REALTORS®「Monthly Stats Report – September 2026」。200万ドル以上の前年値は本記事の資料に含まれていません。

セカンドホームや広い住戸をお探しの方は、同じ価格帯で複数の物件を並べて比べやすくなっている可能性があります。急いで一戸に決めなくてよい環境は、検討の質を上げます。

ただし在庫月数は、需要の弱さも同時に表します。買うときに有利に働く条件は、将来ご自身が売る側になると逆に働き得ます。入口と出口の両方で考えてください。

この価格帯は売出期間が長くなりやすいため、同じ建物の過去の成約事例と、その物件がいつから売りに出ているかを確認することが特に大切です。

ハワイコンドミニアム買い時を判断する前に、価格以外で確認すること

日本にお住まいの方が買う場合、見るべきは価格だけではありません。保有している間ずっとかかる費用と、使い方の制約を、契約前に確認してください。

為替とドル建て資産としての位置づけ

円で払う取得コストと、ドルで得る収入や資産価値を、どう比べるかを先に決めておくことをおすすめします。為替の先行きは誰にも断定できません。だからこそ、円換算での評価方法をご自身で決めておくと判断が楽になります。考え方の整理にはハワイ不動産に投資すべき理由の記事もご参照ください。

管理費・修繕積立金と修繕計画

当社の過去記事でも触れたとおり、近年は保険料や管理費・修繕積立金が急に上がっています。物件によっては前年の倍以上になった例もあります。購入時点の金額だけでなく、ここ数年の推移を確認してください。

  • 大規模修繕の予定と、積立金の積み上がり状況
  • 特別賦課金(special assessment)の決議・予定の有無
  • 管理組合(AOAO)の財務資料と直近の議事録
  • 建物の保険の付保条件(ハリケーン・火災など)
  • 固定資産税の区分と適用税率(非居住所有者の扱いを含む)

固定資産税の区分・税率や保険の条件は、制度改定や契約更新で変わります。本記事では具体的な税率は扱いません。購入前に、ホノルル市と保険会社の最新情報をご確認ください。

プルメリアとヤシの木に囲まれた中層コンドミニアムのエントランスアプローチ
共用部の維持状況は、購入前に必ず確認したい項目のひとつです

賃貸に出すなら、先に規制を確認してください

「買えるか」より先に確認すべきは、「その建物でその貸し方ができるか」です。ホノルルでは短期賃貸の規制が強まってきました。

当社のBill 7関連記事でご説明したとおり、2022年にホノルルで30日未満の賃貸が原則禁止となりました。さらにBill 62(Bill 41とも呼ばれます)の施行で、最低賃貸期間が引き上げられています。現行の日数や対象範囲は、必ず最新の条例でご確認ください。

TAT(宿泊税)についても、同記事では州税10.25%が2026年に11%へ、郡税3%と合わせて合計約14%以上とご説明しています。短期で貸すことを考える場合、この負担は収益の性質に直接影響します。

長期賃貸でも注意が必要です。保険料や管理費の上昇に賃料が追いつかず、手残りが減ることがあります。また1戸だけの所有では、入居者が退去すると収入はゼロになり、経費はオーナーの全額負担になります。良し悪しではなく、構造の違いです。

なお、入居者の募集と審査は、連邦およびハワイ州の公正住宅法に従って行われます。入居者の属性を選ぶためのものではありません。

日本の税務:減価償却の誤解を整理する

海外不動産の話では減価償却がよく話題になります。まず現在の制度を正しく押さえてください。以下は一般的な情報です。個別の取扱いは必ず税理士にご確認ください。

構造 日本の法定耐用年数
木造 22年
軽量鉄骨 27年
重量鉄骨 34年
れんが・ブロック造 38年
鉄筋コンクリート造(RC) 47年
出典:オーシャンズ社内資料(日本の法定耐用年数の整理)

中古資産の簡便法では、法定耐用年数をすべて過ぎていれば「法定×0.2」で計算します。一部だけ過ぎている場合は「(法定−経過年数)+経過年数×0.2」です。いずれも端数は切り捨て、最短2年です。

よく聞く「4年償却」は、築22年を超えた木造だけの話です(22×0.2=4.4→4年)。ホノルルのコンドミニアムの多くはコンクリート造です。耐用年数をすべて過ぎたRC造は9年になります(47×0.2=9.4→9年)。

さらに2020年度税制改正により、2021年分以後は、個人が簡便法で計算した国外中古不動産の償却損失を、日本国内の他の所得と損益通算できなくなりました。ハワイ不動産を日本の所得税を減らす手段と考えることは適切ではありません。

遠隔所有で効くのは、購入後の運営体制です

日本から米国不動産を持つ場合、難しいのは購入手続きよりも、その後の保有期間です。入居者の入れ替わり、保険料や管理費の上昇、修繕の判断。どれも現地で直接確認できません。

検討の段階で、次の項目を確認しておくと、後の判断が楽になります。

  1. 運営報告の頻度と、報告書の様式・記載項目
  2. 報告および日常連絡に使う言語
  3. プロパティマネジメント会社との契約形態と費用の内訳
  4. 修繕が必要になったときの決め方と、所有者の承認範囲
  5. 空室が出たときの募集手順と入居審査の進め方

オーシャンズ不動産(Oceans Real Estate LLC)は、オアフ島全域で住宅・複合用途不動産の開発、仲介、運営管理を行っています。契約書・運営報告・税務関連書類は、日本語で対応しています。

コンドミニアム1戸を買う以外の選択肢として、1棟複数戸の賃貸住宅もあります。当社はホノルル都市部で1427 Ernest St(26戸)、1226 Kinau St(25戸)、マキキ・バニヤン(1568 Pensacola St/90戸)を完成させています。詳しくは実績をまとめた記事をご覧ください。

なお、開発プロジェクトへの直接参画は、現在300万ドルからのご案内です。300万ドル未満のご予算の方には、投資用物件のご購入と物件管理サービスをご案内しています。参画には、米国のAccredited Investor(適格投資家)に該当することが前提です。

ホノルル・マキキの1568 Pensacola Streetに完成したマキキ・バニヤンの外観
マキキ・バニヤン(1568 Pensacola Street, Honolulu)

ご相談の前に整理いただきたいこと

買い時かどうかを決めるのは、市場統計ではありません。ご自身の条件と、候補物件それぞれの事情です。ご相談前に以下を整理いただくと、具体的な比較にすぐ進めます。

  • 投資予算と、資金を用意できる時期
  • 想定している保有期間
  • 法人で持つか、個人で持つか
  • 為替に関するお考え(円換算での評価をどう扱うか)
  • 日本側の税務顧問(税理士)の有無
  • 希望エリア・建物と、使い方(セカンドホームか賃貸か)

オーシャンズ不動産(Oceans Real Estate LLC)はハワイ州の免許を持つ不動産仲介会社です。日本語で、物件探しから市場分析、購入手続きまでサポートいたします。

※ 本記事は情報提供を目的としており、特定の物件の投資利回りや成果を保証するものではありません。税務に関する事項は一般的な情報であり、個別の判断は必ず税理士にご確認ください。

よくある質問

2026年秋はハワイのコンドミニアムの買い時ですか。

市場全体の数字だけでは判断できません。2026年9月は売出物件が2,509件(前年同月比7.8%増)に増えました。一方で成約価格の中央値は52万3,000ドル(同2.8%上昇)です。選択肢が増えたことと、価格が下がることは別の話です。エリア、建物、管理費、修繕計画、売出期間、過去の成約事例を一つずつ確認してください。

高価格帯のほうが選択肢は多いのですか。

2026年9月の在庫月数は、150万〜200万ドルで12.0か月(前年8.3か月)、200万ドル以上で13.4か月でした。同じ価格帯で複数の物件を比べやすくなっている可能性があります。ただし在庫月数は需要の弱さも示す数字で、将来の売却時には逆に働き得ます。

ハワイのコンドミニアムを短期賃貸(バケーションレンタル)で運用できますか。

ホノルルでは2022年に30日未満の賃貸が原則禁止となり、Bill 62(Bill 41)により最低賃貸期間が引き上げられています。さらに建物ごとの管理規約による制限もあります。購入前に、条例と規約の両方を必ずご確認ください。

ハワイ不動産を購入すると日本の所得税を減らせますか。

2020年度税制改正により、2021年分以後、個人が簡便法で計算した国外中古不動産の償却損失を、日本国内の他の所得と損益通算することはできません。節税手段として考えることは適切ではなく、個別の取扱いは税理士にご確認ください。

記事の統計はいつ時点のものですか。

Honolulu Board of REALTORS®「Monthly Stats Report – September 2026」に基づく2026年9月の数値です。対象はオアフ島全体の住宅再販市場で、毎月変動します。ご検討の際は最新の数値を個別にご確認ください。

執筆:天方エバン(オーシャンズ不動産 代表/ハワイ州プリンシパルブローカー(RB-22133))

ホノルル在住。日本とハワイの両方の事情を踏まえ、日本にお住まいの方のハワイ不動産の購入・売却・管理を日本語でサポートしています。

買い時かどうかは、候補の建物とご自身の条件を並べて初めて見えてきます。オーシャンズ不動産(Oceans Real Estate LLC)が、物件探しから市場分析、購入手続きまで日本語でご案内いたします。お気軽にお問い合わせください。

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記事番号:J261022-1

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1568 Pensacola Rendering

  • 天方 エバン

    プリンシパルブローカー / グループ代表

    オーシャンズグループ代表 デベロッパー・不動産投資家・ハワイ州不動産取引主任
    ハワイ不動産の取引に2012年より従事。現在は低所得者向けアパートの開発を中心に売買取引仲介、バケーションレンタル賃貸管理、長期賃貸管理、およびハワイ不動産投資コンサルティング業務を承っています。お気軽にお問い合わせください。日本語・英語いずれも話します。

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